東京大学
2023 年 15 巻 1 号 p. 67-86
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本稿の目的は,書道熟達者1名の書字技能を,全身協調という観点から検証することである.実験では,大型の紙面に複数の文字をかく臨書課題を熟達者に課した.臨書中の書家の筆先・頭部・体幹の3変数のうちの2変数同士の機能的な結合関係を,相互相関関数で評価した結果,書家は,筆先と体幹の速度を結合させており,なおかつ,その結合度合いは字画のかたちに応じて動的に変化していた.書家は,字画のかたちに応じて書字動作に体幹セグメントを参加させる,全身を用いた書字姿勢を発達させていた.
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