生態心理学研究
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日本生態心理学会第10 回大会 予稿
Swinging Roomを再考する: Nested Moving Roomの可能性を探る
畑 美緒古山 宣洋三嶋 博之
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2026 年 18 巻 1 号 p. 40-49

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抄録

 光学的流動 (Optical Flow) が姿勢制御に与える影響に関する生態学的研究は,これまでLeeらによる“Swinging Room” 実験パラダイム(Lee et al., 1974)の枠組みの中で行われてきた.この実験は,参加者を囲む表面(床を除く壁と天井)が前後に動揺するものが典型的であり,Gibson (1979) などでは ”Gliding Room”,Schöner (1991) などでは “Moving Room” として,名称は異なるものの,理論と研究が蓄積されてきた.それらの結果は示唆に富むものの,生物がいる環境は決して一枚の壁で構成されているわけではなく,あらゆる対象は散在しており,それらの対象による遮蔽関係は無数に存在する.遮蔽関係は観察者にとって重要な情報であるが,従来の “Swinging Room” では,参加者は一体となった表面で完全に囲まれていたため遮蔽関係は存在しておらず,それを原理的に捉えることができない.そこで本論では,“Swinging Room” 実験パラダイムを「遮蔽関係を導入する」という面から再考し,新たにNested Moving Roomを提案することでこの歴史的実験パラダイムの新たな展望を模索する.

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© 日本生態心理学会
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