抄録
要旨
緒言:主体的対話的で深い学びやアクティブ・ラーニングは、学習指導要領に記載され、学校教育において推進されている。近年、その中の教育方法の一つとして問題解決型学習(Project Based Learning:以下、PBL)が注目されている。
目的:「鍼灸手技社会学A」において、ICT を活用し、PBL を展開したアクティブ・ラーニング型授業の実践を通じて理療教育におけるPBL のあり方について検討した。
方法:15 回の授業のうち5回をPBL によるアクティブ・ラーニング型授業を実施した。学生は、各自で第10 回までの講義で学習した内容を参考に、自ら課題やテーマを決め、課題解決に向け、自ら調べ、自主的学習した。授業担当者は、課題やテーマ、調べる具体的な内容が明確になるよう学生と個別に話し合いを繰り返し、仮説を設定させた。調べ方についてはアドバイスをし、必要に応じてサポートを行なった。収集した情報については、内容を要約して整理し、全てパソコン上でデータ化するよう指導した。
考察・結語:理療教育にPBL を取り入れたアクティブ・ラーニング型授業は課題探究力を育成するだけでなく、多様な思考の獲得や様々な学びの統合に繋がったのではないかと考える。