抄録
本論文では,皆伐跡地の再造林放棄の主な原因を立木価格下落に求め,立木価格を規定する丸太価格および製材品価格下落の要因を分析した。その結果は次のとおりである。(1)国産製材品価格をリードしてきたスギ柱の価格下落の背景には,人工乾燥製品であっても価格帯があり,スギ柱の統一市場が形成されていなかった。(2)国産製材品の人工乾燥化が遅れているため,「品確法」の瑕疵担保保証や性能表示に対応できずに,その結果として価格が下落した。(3)(1)および(2)が丸太価格下落につながったが,その一方で,補助間伐事業によって需要動向と関係なく出材される間伐材が丸太価格下落の1要因になっている。