林業経済研究
Online ISSN : 2424-2454
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原発事故による原木しいたけ生産の変容
中・低線量地帯の10年
山本 美穂 坂上 ちひろ林 宇一
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2022 年 68 巻 1 号 p. 28-42

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抄録
中・低線量地帯である栃木県における原発事故後の10年間について,原木しいたけ生産の変容と課題を明らかにすることを目的とした。趨勢的に減少していた生産量は9割激減し,生産者も9割が撤退した。以前は原木流通に関与していなかった国と県が森林組合系統を通して全国的調達をはかっており,生産現場では原木の大半が西日本産材となっている。10年を経ても自県産は極めて限定的な回復にとどまっている。原木の調達と検査を通して,専門農協などの組織のない栃木県の生産者と行政,森林組合系統との連携が生まれている。生産者は,煩雑な書類作成と生産工程に携わり,原木林の放射性物質の減衰を待ちつつ西日本産クヌギの供給を前提とした生産体系を模索している。放置された原木林の大径化と生産者の高齢化が進行し,森林管理上の課題を投げかけている。
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© 2022 林業経済学会
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