日本女性骨盤底医学会誌
Online ISSN : 2434-8996
Print ISSN : 2187-5669
長期ペッサリー装着による骨盤臓器脱の膣口横径変化
野島 俊二中出 恭平金谷 太郎平林 はやと石丸 美保井村 紗江江川 雅之
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2016 年 13 巻 1 号 p. 126-129

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抄録

骨盤臓器脱(POP:pelvic organ prolapse)の保存療法として膣ペッサリーがある。初回に適正サイズを選択し装着することが重要であり、試作した内径測定器で膣口横径を正確に計測し決定している。2010年3月から2015年1月までに203人受診しペッサリー希望したPOP症例203人に対し、砕石位でPOP-Q評価、膣口横径を測定器で計測した。安静時(rest)、肛門を閉じさせ(squeeze)、怒責それぞれ計測、安静時測定値±5mmのリングサイズとし、2週間後再診、以後3ヶ月おき受診とした。現在93例装着中、12ヶ月以上定期受診している26例について検討した。平均年齢74.5才、分娩回数中央値3回、平均観察期間40ヶ月、ペッサリーサイズ平均63.3mm。膣口横径は、安静時58.3±6.9mm/12ヶ月測定時52.5±4.1mm、Squeezing52.9±6.5/48.2±3.3、怒責時56.6±5.8/53.2±3.7(p<0.01)。今回試作した測定器使用がリング初回装着時および経過中の適正サイズの決定の一指標となり得る。ペッサリー長期装着により膣口縮小効果があり、手術を選択しない場合でも有意義であり、手術に劣る逃避的治療ではない。

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