2025 年 21 巻 1 号 p. 6-10
骨盤臓器脱(Pelvic organ prolapse: POP)に対する手術においてNTR(native tissue repair)が見直されつつある。我々はNOTES(Natural orifice transluminal endoscope)を用いた、VANH(vaginally assisted NOTES hysterectomy)、腟断端仙骨子宮靭帯固定術を4症例経験したため報告する。子宮脱症例や、付属器腫瘍合併症例に対して本術式を積極的に選択した。症例によっては腟壁形成も追加した。手術時間中央値は81[71-111]分、気腹時間中央値は35.5[24-55]分、出血量中央値は15[0-49]mlであった。いずれも周術期合併症はなく、術後2日目に退院した。長期的成績に関しては現在経過観察中である。VANH、腟断端仙骨子宮靭帯固定術は腹腔鏡下子宮全摘術(laparoscopic hysterectomy: LH)+腟断端仙骨子宮靭帯固定術や腹腔鏡下/ロボット支援下仙骨腟固定術(laparoscopic/robot-assisted sacrocolpopexy: LSC/RSC)と比較して腹部創がなく手術時間・入院期間が短く、腟式手術と比較して尿管の剥離や視認が可能で付属器に安全にアプローチでき、NTRの新しい術式として有用であると考える。