抄録
窒素はタンパク質の主要な構成要素であり、葉内窒素の約半分が光合成系タンパク質に投資されている。光合成能力は葉面積あたりの窒素含有量と高い相関があり、個葉の光合成は光環境と窒素含有率の影響を受ける。したがって、葉の展開と枯死にともなう葉群動態を定量化するためには、樹冠内における光環境とともに窒素の空間的変動を明らかにする必要がある。本研究では、コナラ葉群の空間構造を明らかにするとともに、葉のフェノロジーに伴う葉内窒素含有量の時空間的変動から、葉群における窒素動態を明らかにすることを目的とした。
