日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: J16
会議情報

山地森林流域の水・溶質移動に多大な影響を及ぼす山体地下水の実態解明
風化花崗岩山地におけるトレーサを用いた基岩地下水の流動特性の把握
*藤本 将光, 小杉 賢一朗, 馬場 直輝, 奥 憲二, 深川 良一, 谷 誠
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
近年,森林流域における流出機構において,基岩内の水移動が重要な役割を担っていることが示されてきたが,依然としてその役割には不明な部分が多い。そこで本研究では,森林斜面において基岩内まで掘削したボーリング孔においてトレーサを用いた直接的な観測を行うことで,基岩地下水の水移動過程の実態を把握した。斜面末端の土層内井戸(BW0)と基岩内まで掘削したボーリング孔(BW1:地表面下1.5m),斜面中腹(末端との水平距離15m)のボーリング孔(BW2:地表面下15m)において観測を行った。トレーサ(NaCl)をBW2孔に投入し,BW0,BW1孔における電気伝導度(EC)の変化からトレーサの到達を観測した。土層内井戸BW0では投入後約1日でECが上昇し始め,4.6日後にピークに達し,その後緩やかに下降した。トレーサの到達時間(ピーク時)から得られる透水係数は5×10-3㎝/sであった。BW2における多点温度検層の結果,地表面下9m,12m,14mにおいて弱い地下水流動が認められた。ボーリングの柱状図,トレーサ試験結果と併せると基岩内の風化度の相違部を通じて地下水が移流していることが明らかになった。
著者関連情報
© 2013 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top