日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: A29
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造林
ブナ林再生のためのバーク堆肥施用は植栽樹の生育を改善させるか? ~秋田県森吉山の放牧跡地での事例~
*金丸 孔明
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抄録
土壌物理性は樹木の生育に重要な要因である。表土喪失により土壌環境の悪化したフィールドにおける植生回復事業では、土壌物理性を改善するために有機質系土壌改良資材の バーク堆肥(以下、バーク)を鋤込む事がある。本研究では、秋田県森吉山麓高原自然再生事業地内のブナ植栽区を調査対象とし、表土が失われた土壌へのバーク鋤込みによる(1)土壌物理性改善効果と(2)植栽木の生育促進効果について検討する。
500 mほど離れた2つのエリアで、バーク鋤込有区、無区の各1プロット(計4プロット)で調査を行った。土壌物理性の指標は、土壌硬度と体積含水率を測定した。植栽ブナ稚樹の生育状況の指標は、樹高と当年成長量、個葉面積、最大光合成速度、SPAD値を測定した。  
その結果、土壌硬度・体積含水率のいずれでもバーク鋤込みによる土壌物理性の改善効果は認められなかった。また、バーク鋤込みによるブナ稚樹生育への有意な促進効果も認められなかった。むしろ、土壌状態・ブナ生育状態の差異は、バーク鋤込みの有無よりも、エリア間での違いの方が大きかった。以上より、土壌環境によってはバーク鋤込の必要性を検討し植林する必要がある。
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© 2013 日本森林学会
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