抄録
広島県では平成22年度より中欧方式の「将来の木施業」を試験的に実施してきた。将来の木施業は最後まで残す木を将来木として100~200本/ha選木し,間伐の度に成長を妨げる2番手の木を伐採・収穫する施業法で,収穫のための幅3mの集材線を一定間隔で林内に設定する。各事業実施地内において間伐前に0.16~0.44haの固定調査地を設定して全木の位置測定および樹高,直径等の毎木調査を続けており,内訳は設定順に北広島町甲繋(ヒノキ,49年生,全体972本/ha,将来木213本/ha),広島市松郷山(スギ,50年生,全体912本/ha,将来木138本/ha),安芸高田市大寺山(ヒノキ,28年生,全体1489本/ha,将来木132本/ha),広島市景浦山(ヒノキ,60年生,全体1066本/ha,将来木119本/ha),安芸太田町鍛冶屋山(スギ,53年生,全体932本/ha,将来木100本/ha)である。間伐から2年が経過した甲繋にて,各個体サイズと立木位置関係から導きだされる競争指数と各個体のサイズ,成長率,成長量の関係を解析した結果,相関係数はサイズが最も大きく,次いで成長量,成長率の順であった。