日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: P2-135
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動物
ブナ科堅果類の結実豊凶がツキノワグマの食性と行動の性差に与える影響
*小池 伸介小坂井 千夏根本 唯正木 隆阿部 真中島 亜美梅村 佳寛山崎 晃司
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抄録
ブナ科堅果の結実豊凶がツキノワグマの食性と行動に与える影響を検討した。さらに、ツキノワグマの日単位の行動様式を年次間で比較することで、行動への影響に性差が存在するかについても検討した。調査は2006年から2008年にかけて、足尾・日光地域で計17頭のツキノワグマを捕獲し、GPS首輪を装着して行動追跡した。なお、行動解析では、1日あたりの移動距離を、直線移動距離と累積移動距離の2種類を算出した。また同時に、周辺地域でブナ科5種の結実量を測定するとともに、糞分析により食性を解析した。結実豊凶は主要樹種のミズナラでは、2006年は不作、2007年、2008年が並‐豊作であった。食性はミズナラの結実豊凶に合わせて変化し、不作年には糞に液果が占める割合が増加した。1日当たりの直線移動距離は不作年には雌雄ともに増加し、メスのほうが増加する割合が大きかったことから、メスのほうが不作の影響を行動面では受けやすいといえる。一方、1日当たりの累積移動距離は雌雄とも豊凶の影響を受けなかったことから、ブナ科堅果の豊凶にかかわらず、1日当たりの移動距離は変化せず、集中利用域等での利用様式が変化する可能性がある。
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© 2013 日本森林学会
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