日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: D3
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学術講演集原稿
植栽直前の放置に伴う乾燥にコンテナ苗木はどれだけ耐えられるのか
*江口 則和石田 朗栗田 悟
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抄録

【はじめに】苗木を植栽地に搬入したとき、時間的制限からすぐに植栽されず、林内に数日放置される場合がある。本研究では、乾燥に強いとされているコンテナ苗が、植栽前の放置による乾燥にどの程度耐えられるのか、生理的な面から評価することを目的とした。【材料と方法】150ccマルチキャビティコンテナで生育した2年生と3年生のヒノキ苗木を対象とした。2016年10月に、供試木の半数の土壌を取り除き(以下、裸個体)、土壌を取り除かなかったもう半数(以下、コンテナ個体)とともに十分に水を与え、直射日光の当たらない室内に放置した。数日毎に光飽和時の光合成速度(Pmax)、蒸散速度、水ポテンシャルを調べた。【結果と考察】裸個体では放置1日目でPmaxが負の値となり、蒸散速度の低下や、水ポテンシャルの急激な低下といった、生理機能の失われた個体が認められた。放置3日目には裸個体のほとんどすべてで生理機能が失われた。一方、コンテナ個体では、放置5日目でも半数以上で生理機能は維持された。生理活性の低下は2年生よりも3年生のもので早かった。以上から、特に若いコンテナ苗木は、植栽直前の放置に伴う乾燥に対して、耐性の高いことが考えられた。

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© 2017 日本森林学会
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