主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
人工林内の低木種個体群の維持機構を明らかにすべく、約40年生ヒノキ人工林において、本数間伐率を35 %前後に統一した列状・保残木・中下層間伐区と無間伐区を設け、間伐後2~3年目の光環境と低木種個体群の消長、種子供給量を調査した。光環境は材積間伐率の高い列状・保残木間伐区で明るかった。すべての間伐区で出現数が多かった樹種は、アオハダ、クロモジ、コシアブラ、ヤマウルシであった。これら4種は間伐後に個体数と樹高成長量が増加していた。調査期間中に人工林内で開花・結実する個体はみられなかったが、アオハダとコシアブラは調査林分外からと思われる種子供給があった。4種の個体群の齢構成を解析したところ、いずれも種子生産に豊凶があるにも関わらず齢構成は連続的であり、加齢とともに個体数が減少し、10年生以上は稀であった。4種は萌芽するため、林外からの種子供給によって更新した実生が地上部の枯死と萌芽を繰り返すことで個体群が維持されていると推察された。本調査地のような人工林内の低木種個体群が形成、維持されるためには、種子供給源となる二次林の配置や、光環境の改善による更新と繁殖の促進が重要であることが示唆された。