日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: A22
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学術講演集原稿
地方自治体におけるバイオマス普及政策-東北の薪ストーブ等導入状勢中心-
*小板橋 さゆり伊藤 幸男高野 涼滝沢 裕子陸 海璐佐藤 光弘
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抄録

木質バイオマスを地域に普及させていくには、その市場はなお小さく未成熟であるため、多くの住民や事業体が参画しやすい環境づくりが重要となり、各自治体の取り組みが大きな意味を持つ。本報告では東北地域の地方自治体における薪・ペレットストーブ等の導入を中心とした木質バイオマス普及政策の実態を把握することを目的としている。東北地域においてストーブ設置等への補助事業を実施している市町村の割合は、青森県13%、岩手県45%、宮城県11%、秋田県32%、山形県86%、福島県24%と県ごとに大きな違いがあることが明らかとなった。県レベルでストーブの設置補助をしているのは、山形県、秋田県、福島県の三県である。秋田県と福島県は補助の上限が5万円に対して、山形県は10万円と他二県と比べて手厚い。山形県内の市町村は、県の補助に上乗せする形で補助事業を実施し普及を後押ししており、ペレットストーブの販売台数では全国2位となっている。報告では、特徴的な施策を実施している山形県内の市町村の実態を明らかにする。

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