主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
アライグマによる農業被害が兵庫県下の1/3の集落まで拡大・深刻化していて行政の対策の効果の改善が求められている。この対応策の一つとしては、リスクマップを活用して対策の優先順位を付けて適正に予算を配分することが挙げられる。そこで本研究では、アライグマの密度指標と農耕地周辺の景観構造から県域スケールで集落別に被害の発生を予測する統計モデルを構築し、それに基づいたリスクマップの作製に取り組んだ。 累積ロジットモデルを用いて最適な景観スケールと景観構造の組み合わせをAICによるモデル選択を用いて探索した。結果、被害は農耕地からの距離1km圏内において自然林・農耕地・空地が多い、山間部の集落で起こりやすいことがわかった。反対に上記のような景観構造を持たない都市部の集落では起こりにくいことがわかった。一方、予測モデルを用いて生息密度指標を増加させ対策の進捗を見越したシナリオに基づくリスクマップを作製した結果、山間部の集落は被害が深刻化しやすく都市部の集落は深刻化しにくいことがわかった。 以上の事から兵庫県下の行政は山間部の農耕地を優先的に対策する事で被害の拡大を阻止、もしくは深刻化を抑制すべきと結論した。