日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: P1-238
会議情報

学術講演集原稿
景観構造を考慮したアライグマによる農業被害の県域スケールでのリスク評価
*小泉 孝雄, 藤木 大介
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

アライグマによる農業被害が兵庫県下の1/3の集落まで拡大・深刻化していて行政の対策の効果の改善が求められている。この対応策の一つとしては、リスクマップを活用して対策の優先順位を付けて適正に予算を配分することが挙げられる。そこで本研究では、アライグマの密度指標と農耕地周辺の景観構造から県域スケールで集落別に被害の発生を予測する統計モデルを構築し、それに基づいたリスクマップの作製に取り組んだ。 累積ロジットモデルを用いて最適な景観スケールと景観構造の組み合わせをAICによるモデル選択を用いて探索した。結果、被害は農耕地からの距離1km圏内において自然林・農耕地・空地が多い、山間部の集落で起こりやすいことがわかった。反対に上記のような景観構造を持たない都市部の集落では起こりにくいことがわかった。一方、予測モデルを用いて生息密度指標を増加させ対策の進捗を見越したシナリオに基づくリスクマップを作製した結果、山間部の集落は被害が深刻化しやすく都市部の集落は深刻化しにくいことがわかった。 以上の事から兵庫県下の行政は山間部の農耕地を優先的に対策する事で被害の拡大を阻止、もしくは深刻化を抑制すべきと結論した。

著者関連情報
© 2018 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top