主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
中国山地のブナ林は、高標高域に比較的小面積で孤立し、多くは林床にササ類を伴うため維持及び更新が懸念されている。そこで本研究では、長期にわたる林分動態の解明を目的として、岡山県北西部のブナ天然林に1.2haの調査区を設置し、24年間で4回(1992,1999,2011,2016年)の毎木調査を実施した。加えて、毎木調査時期ごとの林冠構造を把握するために、調査地を2.5×2.5mの小方形区に分割し、林冠占有種(または疎開)を記録した。林冠を優占していたブナ、ホオノキ、ミズメについて上層における年間枯死率と年間新規加入率を調査期間ごとに算出したところ、全ての期間でどちらの推定値も概ね1%未満であった。一方で、ブナ下層木の枯死率は調査期間を通じて約2%であったのに対し、加入率は調査期間順に0.5%、0.7%、4.2%と、時間的に変動していることが明らかとなった。ブナと共に下層を優占するオオカメノキは、加入率が調査期間を通じて概ね1~2%で安定していたのに対し、枯死率が2.0%、5.7%、5.5%と変動していた。本発表では、この4種の動態について林冠状態の変化と合わせて考察する。