日本森林学会大会発表データベース
第130回日本森林学会大会
セッションID: P1-115
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学術講演集原稿
ブナにおける葉フェノロジーの集団間・集団内変異:開葉・落葉時期と耐凍性
*杉本 咲石田 清
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抄録

気候が温暖化すると樹木の開葉時期は早まるが、晩霜害の頻度も増加する可能性があるため、樹木集団は晩霜害が増加すると開葉が遅くなるように進化するかもしれない。一方、晩霜害の程度は新葉の耐凍性によって異なるため、開葉時期の進化は耐凍性の程度やその進化の影響を受ける可能性がある。したがって温暖化に対する樹木集団の開葉時期の進化的な応答を予測するためには、開葉時期の変異と耐凍性との関係を明らかにする必要がある。演者らはブナFagus crenataを対象として、青森県八甲田連峰の標高や気象条件の異なる4地点に生育する集団について、開葉・落葉日を2015年より観測している。本研究では、これらの集団に高標高域の集団を加えた5集団について葉の耐凍性を測定し、開葉・落葉時期との関係を分析した。その結果、春季における耐凍性には集団間・集団内変異があり、開葉時期の変異と関係していることが明らかとなった。開葉の早い地域や晩霜頻度の高い地域の集団は高い耐凍性を示す傾向が認められ、晩霜頻度の高い地域については、開葉の早い個体ほど高い耐凍性を持つことが示唆された。また、落葉時期と耐凍性との関係についても予備的調査の結果を紹介する。

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