主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第130回日本森林学会大会
回次: 130
開催地: 新潟県新潟市 新潟コンベンションセンター「朱鷺メッセ」
開催日: 2019/03/20 - 2019/03/23
クロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性は遺伝性の高い形質であり,採種園産種苗の抵抗性は母樹及び花粉親の抵抗性によって大きく影響を受ける。様々な要因が採種園産種子の花粉親の構成に影響を与えるが,採種園構成木の花フェノロジーもその一つと考えられる。これまでに,初期に開発された抵抗性クロマツ16クローンの花フェノロジーが調査・報告されているが,それ以降に開発された抵抗性クローンのフェノロジーは十分明らかとなっていない。 ここでは九州育種場内の抵抗性クロマツ交配園において,追加選抜された抵抗性クローンの花フェノロジーを複数年にわたり調査した。その結果,クローン間で花フェノロジーに大きな変異が認められ,採種園の構成木が花粉を飛散する前にすでに雌花が満開に達しているクローンがみられた年もあった。採種園産種子の花粉親構成に花フェノロジーの変異が及ぼす影響について考察する。