日本森林学会大会発表データベース
第132回日本森林学会大会
セッションID: B3
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学術講演集原稿
森林植物園における外国産植栽樹種からの実生調査
*小林 徹哉前中 久行大野 朋子
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抄録

 身近な緑地である都市公園では緑化樹や観賞用樹木として多くの外国産樹種のほか、その地域に自生しない国産樹種が植栽されてきた。しかし、これらの実生が周辺植生、地域環境に及ぼす影響についての情報は十分ではない。本研究では都市公園であり、広域公園に位置づけられる神戸市立森林植物園を対象として人為的に植栽された国内外の樹種の実生の発生状況や動態について現地調査を行った。

 調査対象地は、瀬戸内海国立公園六甲地域に位置し、国産・外国産の種・品種合計約1,200樹種を生体展示している。造成して80年が経過した同園において、展示木として植栽した木本植物のうち、外国産樹種と周囲の六甲山地に自生しない国産樹種を対象として実生の発生状況を踏査によって把握、その母樹と考えられる個体の位置を確認した。

 その結果、16樹種の実生と母樹が確認され、さらに母樹から100m以上離れた場所での実生発生が3樹種確認された。

 これらの実生発生と今後の園地管理手法について、管理作業の状況や地形などから考察する。

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