1999 年 11 巻 4 号 p. 593-604
本論文では、感性評価問題と感性設計問題を定義し、それを取り扱う新しい方法を提案する。まず、多入力1出力システムに対して、分解型多次元ファジィ推論モデルと呼ばれるモデル化法を提案し、それを用いて感性評価問題を定式化する。つぎに、感性設計問題がこの分解型多次元ファジィ推論モデルの逆問題の解によって表現できることや逆問題の解法が多目的計画法の枠組みで与えられることを示す。さらに、距離の概念を用いた解法を示す。最後に、河川景観の感性的評価問題に提案手法を適用する。