2000 年 12 巻 4 号 p. 562-569
本論文では, 多次元整数ナップサック問題に対して, 近年, 最適化, 適応, 学習のための方法論として注目されてきている遺伝的アルゴリズムによる近似解法を提案する.多次元整数ナップサック問題に対しては, 坂和らにより環状2重構造文字列遺伝的アルゴリズム, あるいは, 3重構造文字列遺伝的アルゴリズムによる解法が提案されてきているが, いまだ発展途上である.そこで, 本論文では, 精度の向上を目指して連続緩和問題の解の情報を取り入れた2重構造文字列表現を用いた遺伝的アルゴリズムを提案し, 数値実験によりその有効性を示す.