2000 年 12 巻 5 号 p. 665-676
λファジィ測度を各評価項目の重要度と相互作用の度合いであるλを用いて同定する方法について述べる。ファジィ測度の評価項目の重要度は、重要度の考え方により異なる。本稿では、3つの重要度の考え方を示し、それらに対応するファジィ測度を定義する。シングルトンファジィ測度比率基準は、シングルトンのファジィ測度の比率と重要度の比率を一致させるものである。入力の数基準は、重要度に比例した数の等重みの入力があると考えるものであり、最大値、平均値、最小値の拡張になっている。Shapley値基準は、Choquet積分の入力値の重みの期待値を重要度にするものである。それぞれの基準について、そのファジィ測度の存在や特徴、同定方法を述べる。次に、λの意味を考察し、λの同定方法を複数述べる。最後に、λに一対一対応し同定等に使う場合により使いやすい相互作用の指標をいくつか提案し、それらの関係を考察する。