日本消化管学会雑誌
Online ISSN : 2435-8967
Print ISSN : 2433-3840
原著
COVID-19パンデミックがHelicobacter pylori除菌治療に与えた影響
上田 久美子北條 麻理子竹田 努赤澤 陽一上山 浩也澁谷 智義永原 章仁
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2023 年 7 巻 1 号 p. 27-32

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抄録

【目的】COVID-19の流行がHelicobacter pylori除菌診療に影響を与えたかどうかを明らかにする.【方法】当科で除菌治療を行った患者を対象に,流行前の2019年と流行中の2020年における除菌者数,除菌率,未判定率,判定法を比較した.【結果】2019年の除菌者数は319例,2020年は190例で,2019年より減少した(P=0.003).2019年の未判定率は9.4%,2020年は16.8%で,2019年より増加し(P=0.005),便中抗原による判定は6.6%から29.1%に増加した(P=0.003).【結語】COVID-19の流行により除菌者数は減少し,未判定率は増加した.

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© 2023 一般社団法人日本消化管学会
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