日本庭園学会誌
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論文
重森三玲と森蘊の庭園観 ー 小堀遠州の伝記を通して ー
エマニュエル マレス
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キーワード: 小堀遠州, 重森三玲, 森蘊
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2014 年 2014 巻 28 号 p. 28_11-28_21

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抄録

本論文では、江戸初期を代表する作庭家、小堀遠州の二つの伝記を分析したい。その目的は、伝説的な小堀遠州の業績を再考するというよりも20世紀に歴史家として、また作庭家として活躍した重森三玲と森蘊を再評価することである。独学で日本庭園史を学び、斬新な感覚で庭を作った三玲と、アカデミックな世界で活躍し、発掘に基づいて文化財庭園の保護に携わった森とは一見して、対立しているようではあるが、本論文でも証明されるように、両者は自分が理想としていた庭を小堀遠州作として、日本庭園史の再構築を試みた。

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© 2014 日本庭園学会
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