東北中央自動車道南陽高畠IC~山形上山IC間の起点側約3kmの範囲は,有機質土を主体とした超軟弱地盤地帯であり,盛土の施工による周辺地盤への影響や道路供用後の長期沈下の発生が懸念される。このため,盛土施工時の安定性確保や周辺地盤への影響低減,長期沈下の抑制を図るべく真空圧密工法による対策が検討されており,その改良効果を確認するための試験盛土が施工されている。本論文では,この試験盛土に対して二次元の土-水連成FEM解析を実施し,供用開始から20年後までの長期沈下予測を行った。なお,今回実施したFEM解析による長期沈下の予測精度や有効性については,今後も引き続き実施する動態観測によって明らかになる予定である。