2007 年 2 巻 3 号 p. 139-148
重力場と遠心場で,砂地盤上の基礎支持力実験を行い,撮影した画像を解析し,地盤中の全過程の変形挙動を観察した。その結果,(1) 支持力–沈下曲線からはいずれも全般せん断破壊と分類されたが,実際は進行性破壊の形態で変形・破壊が進む,(2) ピーク支持力までは主として圧縮変形が進み,受働域 (遷移域を含む) およびすべり線は形成されていない,(3) 局所のせん断ひずみと体積ひずみを観察して,地盤の進行性変形・破壊メカニズムで変形は進む,(4) 重力場,遠心場の実験の違いは地盤の圧縮にあり,ピーク後のせん断変形挙動は類似している,等の結果を得た。