本研究では,異なる骨格構造を形成するように作製した細粒分を含む砂供試体を使用し,砂質土の骨格構造の可視化および弾塑性力学による評価を行った。骨格構造の可視化においては,マイクロスコープとマイクロフォーカスX線CTによる観察から,細粒分を15%程度含む砂質土の骨格構造の形成には,細粒分の団粒化が強く影響していることが示された。また,CU試験と弾塑性構成モデルによる要素シミュレーションによって,骨格構造の違いを弾塑性力学に基づき定量的に評価出来ることを示した。さらに,これら骨格構造が液状化に及ぼす影響を評価するため,非排水繰返し三軸試験,1G小型振動台実験,実地盤スケールのFEM解析を実施し,骨格構造の度合が液状化の発生度合に影響を及ぼすことを明らかにした。