2026 年 21 巻 3 号 p. 347-357
神戸空港島は、水深15~17mの海底面に造成された大規模人工島である。東西南北において海底面の標高、沖積粘土層・洪積粘土層の出現深度、層厚、土質特性が違うため、相当な不同沈下が生じることが想定された。このような神戸空港島造成における地盤工学的課題は、沈下予測手法の確立、開港後の主要施設での不同沈下抑制、緩傾斜石積護岸の安定性確保であった。これらの地盤工学的課題に対して、施工段階及び長期的な沈下予測手法の確立、沖積層の地盤改良と埋土の剛性強化、詳細計測工区での動態観測などの対応を行った。これらの結果は、神戸空港島の長期供用性を裏付けるとともに、大水深軟弱地盤上での将来の人工島造成に対して有用な知見を提供するものと考えられるため、ここに報告する。