地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
論文
固結粒状材料における個別要素法パラメータの決定方法の検討
吉川 直孝堀 智仁伊藤 和也三田地 利之
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2013 年 8 巻 2 号 p. 221-237

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抄録
岩石の挙動を個別要素法(DEM)にて忠実に再現するためには,パラメータの決定方法が重要になる。ここでは,弾性波速度および一軸圧縮強度から,DEMの主なパラメータである球要素の剛性,パラレルボンドの剛性と強度を決定する一方法を提起する。実験に用いた供試体は,軟岩を模擬するため,薬液により固結された豊浦砂(固結粒状材料)である。ベンダーエレメント(BE)試験により,母材である豊浦砂および固結粒状材料のP波,S波速度を計測し,DEMで用いる球要素およびパラレルボンドの剛性を取得した。これらの値を用いた一軸圧縮試験シミュレーションは,実験時の応力ひずみ関係の割線変形係数をよく表現した。また,一軸圧縮試験時の破壊強度は,パラレルボンドの強度から表現でき,DEMの主なパラメータを実験的に求めることができることが分かった。
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© 2013 公益社団法人 地盤工学会
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