既存施設直下の液状化対策として静的圧入締固め工法(CPG工法)が多く利用されており,東京国際空港の既存滑走路や誘導路にも適用されているが,今後の適用に関しては,その施工コストの低減が求められている。本研究では,東京国際空港における最低改良率(適用を可能とする改良率の下限値)の低減を目的として,空港敷地内の誘導路において低改良率にて試験施工を実施し,N値およびK値の変化を観察した。その結果,低改良率であってもN値およびK値は増加していた。また,それらの増分を評価した数値解析手法を提案し,現場での液状化強度を再現した動的数値解析を実施した。解析の結果,対象とした地盤で耐震性能を満足できることが解析的に確認された。このことから,液状化の度合いが小さい地盤に対しては,最低改良率を低減することも可能であることが分かった。