2016 年 13 巻 1 号 p. 24-33
〈目的〉本研究では、SLE患者のセルフマネジメント獲得における看護師との協働に対する認識と期待について明らかにする。
〈方法〉SLE患者10名に研究への協力を依頼し半構造化面接を行った。インタビュー内容は、看護師との協働に対する認識と期待などで構成し、語られた内容を質的帰納的に分析した。
〈結果〉研究協力者は、【病気を熟知している医師を信頼する】としており、看護師に関しては【看護師との関係性が協働の可否に影響する】と語られた。一方で、SLEと共に生きていくのは自分自身であるため、【自分なりに努力や工夫をしながら生活している】【これまでの病気の経過を患者として語れる必要がある】と考えていた。また、【退院後の生活や将来のことについて話したい】【病気や療養生活について理解してほしい】【気軽に相談できる場所がほしい】【看護師と話すことで療養生活を良いものにしたい】といった看護師に対しての期待があった。
〈考察〉SLE患者と看護師が協働的関係を構築するためには、看護師がSLEの病態や治療、今後の見通しをつけられるような知識をもち、患者と看護師の役割を認識した上で、協働的関係性の構築を目指す必要があると考えられた。