2025 年 21 巻 2 号 p. 12-22
目的:高齢入院患者への看護を行う際に求められる倫理的行動を評価するツールの信頼性・妥当性を検討する。
方法:44評価項目の試作版を作成し、高齢者看護の倫理的課題への関心が高いと考えられる看護師として、高齢者医療・ケアに取り組むことを標榜する5病院の看護師 431名を対象に質問紙調査を実施した。項目分析、探索的因子分析を行うとともに、併存妥当性を確認した。内的整合性は Cronbachのα係数で評価した。
結果:182名からの回答を分析対象とした(有効回答率 42.2%)。結果より試作版を【日常倫理に基づくケア】【高齢患者の意思を尊重するためのチームへのアプローチ】【認知機能が低下した高齢患者を理解した関わり】【行動制限しないケア】【手間暇を惜しまない誠実なケア】の5因子41項目の修正版とした。修正版の Cronbach α係数は 0.7~0.9台、既存の倫理的行動尺度との相関係数はr=0.4~0.8であった。
結論:修正版は高齢入院患者への看護を行う際に求められる倫理的行動を評価するツールとして一定の信頼性・妥当性を確認できた。今後は、急性期病院のさまざまな看護師を対象とした調査を行い、評価ツールとしての活用可能性を高める必要がある。