要 旨
本研究の目的は、腎移植レシピエントの在宅における感染予防に関する認識と行動を明らかにすることである。腎移植患者会に所属するレシピエント16名を対象に、半構造化面接を行い、KABモデルを用いて、在宅における腎移植レシピエントの感染予防に関する認識(知識と態度)と行動を質的に分析した。
腎移植レシピエントの認識として、【医療従事者からの指導による感染予防に関する効果】などの3つの知識のコアカテゴリと、【感染予防が自身の生活に結びつかないという感情】などの5つの態度のコアカテゴリが生成された。腎移植レシピエントの行動では、【感染予防行動の未実施】などの4つのコアカテゴリが生成された。
腎移植レシピエントは、感染対策の有効性に因らず自身の経験を基に感染予防行動を選択し、在宅生活の質を保っていた。腎移植レシピエントが自ら感染予防行動を継続するには、易感染状態である身体状況を認識することが必要である。また、腎移植レシピエントの行動変容を促すためには、指導や情報提供に加えて、感染予防に関する成功体験の共有や患者同士の交流機会の提供などの支援が重要である。