抄録
目的と方法
本研究は, 小学校家庭科における「みそづくり」教材の教材としての可能性や教育的価値を検討することを目的としている。方法として, みそ汁つくりの単元に「みそづくり」を取り入れた授業を構想し, 実践した。授業の文脈の中で子どもをとらえるため, 授業の過程での子どもの発言や行動, ワークシートなどを資料として子どもの学びを捉え, 「みそづくり」教材の教育的価値をとらえようとしたものである。
単元の構想
単元は, (1)我が家のみそ調べ, (2)「讃岐みそ」について学ぼう, (3)家族にあったみそづくり, (4)値段付けとラベルづくり, (5)みそ汁, 雑煮, 打ち込みうどんづくりによって構成した。
「みそづくり」教材の教育的価値
子どもたちは, それぞれの家庭で使っているみそには多様なものがあること, また, 地域によってみそに違いがあること, 「讃岐みそ」というこの地域独特のみそがあることに気づいた。そして, 地域に昔から伝わってきた材料や作り方でみそを作ることによって, 昔の人の苦労や知恵に気づいた。さらに, 作ったみそに値段をつけ, 売り手から買い手へのメッセージとしての表示やラベルを付ける作業をすることによって子どもたちは売り手の立場を模擬体験することができた。