日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第46回日本家庭科教育学会大会
セッションID: 20
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第46回大会口頭発表
新教育課程のもとでの中学校家庭科をめぐる諸問題
-北海道における家庭科担当教員の調査から-
*増渕 智子
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抄録
目的 小・中学校では、新教育課程がスタートし2年目を迎えている。2002年の4月以降、学校5日制と「総合的な学習の時間」の完全実施選択教科の拡大、「絶対評価」の導入とその規準づくりなど、大きな改変が行われてきたが、特に高校入試を控える中学校において改変は多大な困難を引き起こしている。この1年の学校の変化については、多くの報告や議論がなされてきた。土曜日の授業が平日に上乗せされ6時間授業が増えた、子どもとゆっくり話す時間がない、教員の超過勤務が常態化している、とにかく子どもと教員の双方が疲れきっている・・・。このような報告が至る所で聞かれた。中学校技術・家庭科については、3年生の35時間を家庭分野と技術分野でどう使うか、隔週1時間の場合何を教えることができるのか、教員の持ち時数の関係から他教科を兼担せざるをえない、さらに家庭科教員数の一層の減少への不安などが語られている。事実、道内では中学校の家庭科教員採用数は減少を続け、教育委員会の談話でも、技術・家庭科についての消極的発言、1校1名で間に合うなどの発言がみられている。 本研究はこれらの実態をふまえ、北海道の国公私立中学校、全736校の家庭科担当教員を対象に、初年度の家庭科に関わってその状況と教師の声を調査し、問題点をより明確にしようとしたものである。   
方法 北海道の全中学736校、技術・家庭科の家庭分野担当教員各校1名を調査対象とし調査票を配布した。調査時期は2003年2月から3月、郵送による自記式質問紙調査法とした。回収数は288、回収率は39%であった。質問項目はおよそ次の通りである。・学校規模・家庭科専任教員数とその増減・免許教科・週あたりの持ち時数(教科と「総合」)・必修家庭科の内容と履修形態・選択教科の種類と授業時数・選択家庭科の授業時数、内容と履修形態・「総合」の内容と家庭科の関連(その他)
結果 私立校を除く286校の回答について報告する。
・家庭科専任のいる学枚は5割、技術科専任のいる学校も、ほぼ同様だが、技術科については複数配置(2人、3人)が家庭科より多い。また、専任教員数の増減については、両教科とも増加が2%、減少が5%ほどであった。
・1校当たりの家庭科担当教員数は、「1人」が6割「2人」が2割、最多は「5人」であった。   
・7割の教員が家庭科以外の教科を担当していた。
・選択科目の授業時数は、1年が1時間、2年2時間、3年3時間が多く、選択家庭科の実施率は1年が1割、2年5割、3年6割であった。選択家庭科の内容は被服実習、手芸に関わるものが比較的多く、女子のみ履修となることもあった。(その他)
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© 2003 日本家庭科教育学会
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