日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第52回大会・2009例会
セッションID: A1-2
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口頭発表
幼児をもつ家族の子育て・家庭教育
保育所・幼稚園における質問紙調査から
*表 真美
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抄録
「目的」近年、出生率の低下、一人親世帯、共働き世帯の増加などにより、家族機能は大きく変化し、家庭内における子育てに影響を及ぼしている。1998年6月30日の中央教育審議会答申「新しい時代を拓く心を育てるために-次世代を育てる心を失う危機-」は、「過保護や過干渉、育児不安の広がりやしつけへの自信の喪失など、今日の家庭における教育の問題は座視できない状況である。」とし、家庭教育についての具体的な提言を行った。また、いじめや引きこもり、青少年による凶悪な犯罪は、家庭教育力の低下と結びつけて論じられ、子どもを持つ親たちの不安を増幅させている。家庭教育はすべての教育の出発点であり、子どもの成長にとり大きな役割を担っている。とくに、生活習慣の形成、性格の形成等の基礎は乳幼児期にあり、この時期の家族・家庭生活の重要性は看過できない。そこで本研究は、幼児を育てる親たちの子どもとの生活、家庭教育の実態、子育てに関する意識等について明らかにすることを目的とする。
「方法」2009年1月中旬にK市の全認可保育所から乳児保育所を除く246箇所、全私立幼稚園99箇所、計345箇所に質問紙調査の依頼文書を郵送したところ、保育所44箇所、幼稚園27箇所より調査協力の回答を得たので、2月初旬に各保育所、幼稚園の3・4・5歳児の数に応じて調査票を郵送した。保育所、幼稚園において3・4・5歳児保護者に調査票が配布され、留め置き法により調査が実施された。2月下旬より3月に保育所40箇所、幼稚園24箇所、計64箇所より調査票の返送があった。保育所における有効回収数は1617票、有効回収率は59%であった。幼稚園における回収票は2778票であった。主な調査項目は、子どもの生活習慣、家庭教育、家族の共同行動、塾・習い事、子どもの将来への希望、子育て支援の利用、子育ての状況、子育て観、家庭科の有用感である。
「結果」保育所調査で得られた結果の概要は以下のとおりである。
1)調査対象となった幼児は、男児52%・女児48%、平均きょうだい数は2.06人、第1子52%・第2子36%だった。調査票の記入者は母親94%・父親4%、年齢は68%が30歳代、職業はフルタイム29%・パートタイム45%・自営業12%・無職13%、子どもの祖父母との同居率は17%であった。
2)子どもの生活習慣については、9割以上が毎日朝食を食べる、就寝時間は6割が9時から10時、2割が10時から11時、テレビ視聴は1~2時間が38%と最も多く、テレビゲームは6割が「しない」との回答だった。
3)家庭教育については、「決まったお手伝いを毎日させる」「遊びや勉強を家庭内のルールを決めて行う」「叱るよりほめる」ことが「よくある」と回答したのは、各々18%、29%、24%、また、「絵本やほんの読み聞かせをする」「ひらがなやカタカナの学習をさせる」「数や算数の学習をさせる」ことが「よくある」と回答したのは、各々31%、19%、12%であった。
4)家族の共同行動は、「家族みんなで食事をする」「家族で動物園・植物園・水族館に行く」「家族で美術館・博物館に行く」ことが「よくある」と回答したのは、各々66%、10%、10%であった。
5)子育ての状況は、「子どもの様子や心配事を夫婦で話し合う」「同じ年くらいの子どもの保護者と話す」「親や知り合いに子どもを預かってもらう」ことが「よくある」と回答したのは、各々46%、51%、28%であった。
6)家庭科を「とても好きだった」のは16%、「家庭科は今の子育てにとても役立っている」と回答したのは9%、「まあ役立っている」は54%であった。
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© 2009 日本家庭科教育学会
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