配食サービスを利用している方の栄養量の把握は, 弁当に提示されている栄養量を基に行われる. そこで, 配食弁当と宅配弁当の実態を調査し, 栄養量の妥当性を栄養価計算およびカロリーアンサー (以下, CA) を用いて検討した. モデル献立を用いて, CAによる測定方法も考査した.
CAの栄養量を配食弁当は施設献立栄養量と, 宅配弁当は表示値と比較すると, 特にたんぱく質や食塩相当量で誤差が大きかった. モデル献立のCA値, 計算値から求めた栄養量は, エネルギーおよび炭水化物では, 分析値との一致度が高かった. 脂質のCA値は分析値に比べて高い値であった. CA測定では, 誤差を小さくするためには料理ごとの専用モードを用いることがすすめられる.
CAは栄養量簡易測定器として, 特にエネルギー量の測定において利便性は高い. しかし, 栄養教育において使用する場合は, 献立内容によって留意点を考慮して使用することが必要である. これらを留意することで, 栄養量表示にも使用できると考えられた.