我が国の食事は飯に汁と菜が組み合わされ, 一汁二菜, 一汁三菜等と表現される様式である. 本研究では, 健康への有益性が示唆されている昭和50年代前半の食事に着目し, 雑誌『栄養と料理』の夕食献立について献立構成および料理の特徴を検討した.
結果, 一汁二菜献立は46.9%, 一汁三菜献立は19.8%であった. 主食は白飯55.6%, 味付き飯18.5%, パン16.1%であり, 一汁二菜および一汁三菜献立には白飯が多く組み合わされていた. 汁は, 味噌汁やすまし汁などの和風の汁が56.8%, 洋風, 中華風のスープがそれぞれ29.6%, 13.6%であり, 一汁三菜献立の79.6%には和風の汁が組み合わされていた. 1品目のおかずの主材料は魚介類36.0%, 肉類47.7%であり, 一汁二菜献立では肉類, 一汁三菜献立では魚介類が多かった. 2, 3品目のおかずの主材料は野菜類が67.4%であり, サラダは二菜および一汁二菜献立に多く組み合わされていた. すなわち, 献立構成によって, 組み合わされる料理が異なり, 一汁三菜献立には白飯や魚介類, サラダ以外の和え物, 煮物が多く組み合わされていたことが明らかとなった.