高脂肪食摂取時のビタミンA制限が骨評価パラメータへ及ぼす影響について検討した. 11週齢の雄性ラットを基準食 (Cont.) 群, ビタミンA制限食 (AR) 群, 高脂肪食 (F) 群, 高脂肪・ビタミンA制限食 (FAR) 群の計4群に分け, 28日間飼育した.
血清ビタミンA濃度については, 各群間で有意な差は認められなかった. 腰椎の海綿骨の骨体積ならびに骨塩量において, FAR群はCont.群と比較し, 有意に低値を示した. 一方, 大腿骨の骨評価パラメータにおいては, 各群間で有意な差は認められなかった.
本研究において, 高脂肪食摂取やビタミンA制限による腰椎や大腿骨における骨評価パラメータへの影響について示すことができ, 骨粗鬆症予防のための適切な脂質やビタミンA摂取の重要性が考えられた.