1970 年 21 巻 2 号 p. 103-109
皮膚に接した着衣状態における親水性試料の水分の移動をみるため、見かけ容積や、P.F.の異なるフェルトを用い、乾試料、湿試料につき、吸湿と水分透過の検討を行なった。
1) 吸湿量は、P.F.に対応する。但し、P.F.の大きいものの方が増加度が大きい。
2) 透過量は、通気度と対応する。但し、P.F.の大きいものの方が増加度が小さい。
3) 吸湿、透過を総合すれば、乾試料では吸湿の効が大きく働き、従ってP.F.の大きいものの方が水分移動量が大である。
湿試料では、吸湿、透過に差があるが、総合された水分の移動量には大差がない。