家政学雑誌
Online ISSN : 1884-7870
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色彩調節について
中野 刀子
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1970 年 21 巻 2 号 p. 110-114

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抄録

平均誤びゅう量、初頭努力率は作業前の凝視による疲労が大きく影響する。凝視による疲労は平均誤びゅう量、初頭努力率において機能低下がみられた。昼光色けい光灯が最も大きく、なかでもBの低下は大きく、最も低下の少なかったのは白色けい光灯であった。全体からみると白熱電球の疲労が大であり、これはクレペリン用紙と白熱電球の輝度の関係と思われる。一般に昼光色けい光灯の疲労が大なのは、短波長側に強力な輝線スペクトルがあり、長波長側のエネルギーが極めて弱い結果、演色性が悪いためと考えられる。環境色として、今回はGYがよく、一般に輝度などの点で疲労度が大きいといわれているWでも昼光色けい光灯など光源の種類によっては、演色効果により、欠点を補うことができ、今回も疲労の減少がみられた。

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