抄録
1.細胞分離酵素 “Macerozyme” により煮豆の皮を軟化させる効果について検討した結果、一応加熱した豆については軟化効果が認められた。豆に吸水を行なわせた後、内実部が食べられる程度やわらかくなるまで加熱し、酵素液に浸すことにより、加熱時間が短く、破裂率も低く、やわらかい煮豆を得ることができた。調味の際の糖の浸透には、大差はなかった。
2. ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等の界面活性剤を添加することにより、本酵素の作用は促進された。これは、これらの活性剤の浸透作用によるものと考えられる。