家政学雑誌
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細胞分離酵素の調理への利用について (II)
煮豆への利用
渋川 祥子福場 博保
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1970 年 21 巻 4 号 p. 248-251

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抄録
1.細胞分離酵素 “Macerozyme” により煮豆の皮を軟化させる効果について検討した結果、一応加熱した豆については軟化効果が認められた。豆に吸水を行なわせた後、内実部が食べられる程度やわらかくなるまで加熱し、酵素液に浸すことにより、加熱時間が短く、破裂率も低く、やわらかい煮豆を得ることができた。調味の際の糖の浸透には、大差はなかった。
2. ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等の界面活性剤を添加することにより、本酵素の作用は促進された。これは、これらの活性剤の浸透作用によるものと考えられる。
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