家政学雑誌
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細胞分離酵素の調理への利用について (I)
かぼちゃマッシュへの利用
渋川 祥子井藤 美和子
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1970 年 21 巻 4 号 p. 243-247

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抄録
1. 細胞分離酵素Macerozymeを利用して、かぼちゃのマッシュを得るための条件を検討したところ、かぼちゃを1~2mmにスライスし、pH5、40℃で1%酵素液に8時間浸した後、軽く攪拌し、過剰の溶液を除去することによって美しいマッシュ状のものが得られることが明らかとなった。
2. V.C残存率及び糖量は、加熱して得たマッシユの場合とほとんど変わらないが、過剰の液を除去せず、ともに利用すれば高くなる。
3. 味覚テストの結果、本酵素による分解物は、調理品として利用できることが明らかとなった。
4. 本酵素を一般調理に利用することは操作上難かしいが、食品工業の一過程としては利用できると考えられる。
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