家政学雑誌
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プリンスメロンプロテアーゼの諸性質について
四十九院 成子福場 博保
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1977 年 28 巻 2 号 p. 108-114

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抄録

プリンスメロン汁液添加ゼリーが凝固しないことからプロテアーゼ活性のあることを見いだし, 粗酵素液を調製してその酵素化学的諸性質および精製法について検討した.
至適 pH 10.9, 至適温度60℃, 至適基質濃度0.8%, 熱安定領域は60℃10分間加熱まではほぼ安定で90℃で完全に失活した, 銀, 鉄, 水銀イオンなどの重金属イオンは酵素活性を減少させた.緩衝液にマグネシウム, カルシウムイオンを添加すると透析時の酵素の安定化と比活性の上昇に役立っていた.またEDTAで影響を受けずPMSFによる阻害効果が大であることから, 本酵素がセリンプロテアーゼであることが示唆された.
透析, CM-セルロースおよびセファデックス G-100 グロマトグラフィーによって粗酵素液の11.4倍に精製した。分子量はゲルろ過法により約47,500と推定された.

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