抄録
紅茶浸出液の抗酸化性とその抗酸化物質について検討し, 次の結果を得た.
1) 紅茶浸出液はリノール酸に対し, 強い抗酸化力をもつ.
2) 紅茶浸出液のポリフェノール化合物をセファデックスLH-20カラムクロマトグラフィーにより分別した。分別区分のうち, カテキン (エピガロカテキンガレート) および紅茶色素成分が強い抗酸化力をもつ.紅茶色素は3つの色素成分 (F-I, F-II, F-III) に分別され, その抗酸化力の強さは, F-I (酸化重合度の進んだ高分子色素) >F-III (テアフラビン) >F-II (テアルビジン) の順であった.