粒子径の異なる3種類の水和酸化鉄粒子を用いて, 付着量の異なる各種ポリエステル汚染布を調製し, 粒子の脱落程度を検討した結果
1) 同一付着量汚染布では, 大粒子ほど脱落率が高く, 初期脱落速度も大であった.
2) 付着量の異なる汚染布を洗浄した結果, 洗浄前付着量一残留量の関係は, 小粒子では比例関係が得られたが, 大粒子では比例関係は得られず, 汚染布の付着量とは無関係に残留量は一定値に近づいた.これは, 糸密度, 厚さの異なる5種類のポリエステル布において同様に確認された.
3) 粒子の洗浄および汚染性は繊維の付着外表面積にも左右されるが, 糸および織物の幾何学的要因に大きく左右された.