家政学雑誌
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阪神都市圏における民間中高層共同住宅の建設実態と地域分布 (第4報)
阪神7市における地域分布
梶浦 恒男内藤 玲子貴田 康乃
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1981 年 32 巻 9 号 p. 725-729

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抄録
(1) 阪神7市の民間中高層共同住宅の分布状況は昭和40年まで尼崎市, 西宮市, 神戸市東灘区, 灘区, 兵庫区で, 瀬戸内海側の大阪寄りの地帯である.40年以後は阪神7市全域に共同住宅の建設は進んでいった.
(2) 賃貸アパートは阪神7市のうちの居住水準のランクに関係なく, まったく異質の性格をもつ居住地の4タイプに集中地点を形成しながらも, 阪神7市全域に分布している.分譲アパートの場合は阪神7市では住宅地として定着している居住地, 神戸市東灘区, 芦屋市, 西宮市を一帯としたところに, 1ヵ所に集中分布している.地域全体では, 分譲アパートの分布は山側寄りほど密に, 海側寄りほど粗になり, 上記の3地区以外はとくに, この傾向が顕著になっている.
(3) 民間中高層共同住宅の立地傾向は鉄道を軸にして, その沿線に帯状に建設が拡大していた.賃貸の場合は鉄道に沿った分布幅の両端が狭く, 分譲の場合は賃貸よりその分布幅は広くなっている.
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