家政学雑誌
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水和酸化鉄球形粒子の付着によるポリエステルタフタの有効表面積の推定
渡辺 紀子矢部 章彦
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1984 年 35 巻 4 号 p. 247-252

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抄録

粒子径の異なる水和酸化鉄球形粒子 (1.2, 1.3, 2.0, 4.5μm) を用いて, 粒子分散液からポリエステル織物および同一素材の単繊維に対する平衡付着粒子数を求めることにより, 織物の有効表面積の推定を試みた.
その結果, 単繊維については, 粒子径の変化に伴って小粒子ほど付着粒子数が増大すること, また, 単位表面積あたりの付着粒子数 (N) と粒子径 (d) との間には,
logN= -nlogd + logk
の関係が成り立つことが認められた.
織物については, 有効表面積の推定が困難であるため, 単位重量あたりの付着粒子数と粒子径について検討したところ, 単繊維の場合と同様の関係が認められ, 織物の有効表面積を推定する上で, 一つの新しい実験方法を呈示することができた.

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