日本家政学会誌
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歩行時における蹴り出し力向上を目的とした男性老人用靴型設計
山田 忠利真家 和生近藤 四郎
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キーワード: , 靴型, 歩行, 老人, 床反力
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1988 年 39 巻 6 号 p. 601-606

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抄録

歩容は加齢とともに変化することは最近の研究からすでに知られている.老人歩容の特徴の一つは, 足の蹴り出し時に推進力が減少することである.このことは, 歩行用老人シューズ製作には減少した推進力を補助する設計が必要であることを示唆している.本論文の目的は, 老人の推進力に着目した靴型設計研究である.この目的のために設計された靴型は以下の特徴を備えている.
(1) 高いトウスプリング, (2) 凹形状の足の踏付部, (3) 適正な爪先部の容積.
以上の新設計靴型で作られたシューズの推進力計測には床反力計測装置が用いられた.解析結果から, 推進力の指標である基準化された力積は, 本研究で設計されたシューズでは通常のタウンシューズより大きい値を示し, 推進力向上が実証された. とくに 60 歳代, 70 歳代ではその値がおのおの 7.4%, 17.2% 増加し, 若年層より大きかった.

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